『小さなおうち』

『ルフトハウスの小さなおうち』

1.  外観イメージ

2. 内装イメージ

3.  間取りイメージ

4.コンセプト

ルフトハウスの小さなおうちは、以下のような考え方で設計されています。

①家族の肖像も暮らしのスタイルも大きく変わった日本においては、住まいそのものも見直されていくべきです。大きくて部屋数の多い家が立派な家であるという固定観念から解放されて、身の丈に合う小さくても大きく暮らせるオープンな空間スタイルの住まいを心がけるべきです。

②日本人の体格も大きくなりました。旧来の尺モジュールからメーターモジュールに転換すべきです。小さなおうちに大きなお風呂を提案します。

③住まいをつくるにあたっての最優先は、構造躯体の強さとこの構造空間全体が快適で気持ちのよい空気で満たされていることです。内外装の意匠や住宅設備機器はいずれ取り換えできても、構造そのものは容易には代替できないのです。

④ルフトハウスが輸入木製三層硝子サッシにこだわるのは、美しさもありますが、なによりも窓から逃げ出す熱損失を劇的に減らすためでもあるのです。

⑤これからは人為的な暖冷房に過度に頼らない、徹底した省エネルギーの住まいであることが大切です。そのための唯一の手法が、<住宅の高断熱化>です。ルフトハウスはなによりもこのことにこだわった住まいづくりを提案します。

⑥<小さなおうち>で、気持ちよくのびのびと暮らす、これがわたしたちの提案の核心です。

21世紀に入って、住宅先進国といわれる北欧・カナダを先頭に、住まいの室内環境の徹底した見直しが進んでいます。中には、無暖房住宅といった試みもあるほどです。

そうした中で、ルフトハウスは日本の気候風土をふまえた住まいづくりを提案しています。現実的で手の届く、しかもおどろくほど高性能な<小さなおうち>こそが、最良の選択肢となるはずです。

5.小さなおうちの建築と予算について

  
住宅建築という行為は、ふつうには「住み手」と「作り手」の共同作業です。もちろん中には100%のセルフビルドを目指す方もまれにはおりますから、「ふつうには」という以外にないのですが。
そこでこの項は、率直に<作り手の独り言>として読んでください。

住宅建築を請け負う立場にはいつもひとつの悩みがつきまといます。それはいうまでもなく、限られた予算の中で、何とかして満足のいく建物を提供したいという思いと、そうはいっても理想のすべての要求にこたえるのは現実的にはむずかしいという矛盾からくる葛藤です。

ルフトハウスの住まいは、いままでの常識からすれば<超>のつく高断熱住宅ですが、それでも世界にはすでに<無暖房住宅>への試みさえ始まっています。性能を上げることは材料スペックを増していくことで対応はできるのですが、そうだからといって、たとえば北欧での取り組みのように、分厚い断熱材で外壁厚みが50センチに達するほどのマニアックな住宅が日本の暮らしの実情においてどうしても必要なのかというと、首をかしげざるをえないことがあります。当然ですがコストもどんどん上がっていきます。

日本特有の環境問題として巨大地震にたいする構造耐性という観点は欠かせないのです。断熱材の厚みをどんどん増せば、ふつうには構造に取りつく外壁材もどんどん壁芯から遠ざかり、その分、大震度にたいする外壁材もついには構造そのものの安定性にも心配がつきまといます。断熱問題のこの領域には際限がないのです。

ルフトハウスはそこで身の丈に合った、それでいて考え方ひとつで入手できる理想の住まいを思い描くことに注力しています。

それでも自分たちの予算では、と考える施主さんもいるでしょう。たしかに、年中春のようにあたたかい住まいを得るためには、いままでの家づくりからみれば断熱性能や気密性能という「目には見えない部分」に建築費用のウェイトをかけることが必要なのです。

わたしたちが提唱する<小さなおうち>はそこから生まれてきました。日本の家族構成はここ数十年で大きく変わりました。3世代が同居したような部屋数の多い住宅は実際には現実性を失いました。核家族化が進んできたからです。民主主義だから子供の尊厳を守るには独立した部屋を与えなければならないという考え方にも反省が迫られることになりました。お互いの暮らしの気配が伝わらない住まいは結局子供のためにもよくないし、あるアンケートでは小さな時分にはたいてい食卓で宿題をしているというような暮らしの実像が浮かび上がってきたからです。つまり家族の成長や高齢化をふくめて、住まいの使い方も大きく変化していくということに思い至ります。その意味でも、家は完成しないのです。

なので、住まい全体があたたかい室内環境に満たされるならば、まずはなるだけ仕切らない大きな空間を確保し、暮らしの変化に応じて空間利用を可変的に考えていくというのが現代の住まいの理想像になってきているのです。

もうひとつ大事なことがあります。
たいていの場合、住み手には思い描いた外装や内装、それに加えて、気になる住宅設備機器の選択、さらにはそこで用いる家具の果てまでへのこだわりがあります。夢の実現なのですから、当たり前といえば当たり前です。そうしてここでもまた予算がどんどん膨らんでいきます。

作り手の方からみると、これはちがった風にも見えます。というのは、およそ住まいがシェルターでもあるといわれるのには理由があります。まず家族の安全なくらしを保証できる構造の安定性(強さ)が第一です。もうひとつ、21世紀の住まいづくりに欠かせないのはこのシェルターという空間全体を満たす健康的で気持ちのよい室内空気環境なのです。
このことを最優先するとしたら、最初に出てくる<こだわり>は、たいていはあとで代替できるものばかりです。反対に、構造の強さと室内環境は建築的常識からいっても、簡単に取り換えることはまず不可能です。

つまりここには本当の意味での「優先順位」があるのです。

① 敷地の環境に応じた建物配置とオープンな空間構成
② 構造の安定性と気持ちのよい室内環境のための高断熱設計(窓の選択も)
③ ライフライン系統(電気・給排水)の配置設計
④ とくに重要な床板の選択
⑤ 内外装のふうあいとおさまり
⑥ 家具・調度(棚)のおさまり
⑦ 食器や什器

こうして耐用期間からみてあるいは事後の代替性からみての優先順位を誤らない住まいづくり心がけるべきなのですが、おうおうにしてこの順序が反対の施主さんが多いのです。

最後に、ルフトハウスの小さなおうちの定義のひとつは、建物の大きさにあります。
ここで想定しているのは、100㎡≒30坪以下の住まいです。メーターモジュールですので、たとえば6M×8M×2階建=96㎡≒29坪となり、これに玄関部(たとえば1.5×2=3㎡)を付け足すと99㎡となり、これが小さなおうちの上限です。
それでは下限はどうかといえば、おそらく5M×6M、7M、8Mなどという建物もイメージされます。6M×6Mなどというのもあるでしょう。
宅地の高すぎる日本の都市部では、どうしても敷地条件からみての工夫が要ります。
それを共同の作業として楽しんでいこうというのがルフトハウスの小さなおうちシリーズの夢なのです。

6.施工の特徴

UA値は、理論的には実現できる数値でも、施工方法がまずければ実際の性能を出せません。

どのハウスメーカーも、地場の工務店さんに施工をお願いするのが一般的です。
構造の丈夫さや断熱・換気のこともとても重要ですが、なかでも特に大工さんが苦手とする『気密』に関する理論と、気密シートの施工方法を徹底的に勉強した上で、現場にて厳密に管理・指導できるかどうかに、躯体の寿命や住宅の性能の大部分がかかってきます。

気密の施工に失敗すると、断熱材で覆っても暖かさが逃げてしまったり、最悪の場合には壁の中で結露が起きて内部が腐ってしまったり・・・ 住まう時には見えませんが、非常に危険であり、そして重要な部分です。高気密高断熱の家を建てる時の『肝』といってもいいかもしれません。

たいへんデリケートな分野なので、完璧さが求められる施工個所なのです。

わたしたちは、その知識と監理技能に、特に自信を持っています。
それが、施工面での当社の特徴と言えると思います。

7.スペック詳細

概要
・構造体は枠組壁工法(2x6)を採用。
・断熱の工法は、外断熱(30㎜)と、内断熱(140mm)のダブルの採用です。
・換気システムは第一種を採用しています。
・躯体以外(内装・外装・設備)はご予算内でご自由にご指定いただけます。

弊社最大の特徴は、3つあります。

1.設備で性能をあげるのではなく、躯体そのものに予算のウェイトを置いていただきます。
2.スウェーデンから輸入している三重ガラスの木の窓を、全ての開口部に設置することで断熱・気密性能が頭一つ抜けます。
3.気密工事の理論と監理指導の質の高さが自慢です。

PAGE TOP